こんにちは!
世界仰天ニュースで「ココ山岡宝石詐欺事件」が取り上げられます。
この事件は、1980年~1990年に急増した、デート商法と呼ばれる売り方で高級宝石を売りつける詐欺事件です。
この事件は当時テレビでも有名だったココ山岡という宝石会社であったため、かなりの被害者が出てしまい、その多くが若い男性だったそうです。
ということで今回は、ココ山岡(デート商法)宝石詐欺事件の真相や手口内容、若者がなぜ騙されたのか?主犯や社長の現在など気になったためまとめてみました。
ココ山岡(デート商法)宝石詐欺事件の概要
ココ山岡宝石詐欺事件についてまとめてみました。
ココ山岡が設立
1967年に宝石販売店として、ココ山岡が設立しました。
当時は普通の宝石店だったようです。
その後、着々と全国にチェーン展開をしていきついには北海道から沖縄まで日本全国の繁華街・ショッピングビルにお店を展開していきました。
まぁ、ここまで見ると普通の会社ですよね。
全国にチェーン展開しているというだけで、当時お客さんからの信頼は結構あったのではないかと思いますね。
どうしても全国にお店があるとなんだか安心感が出てきてしまいます。。
詐欺行為を開始
全国に出店していくと、ダイヤモンドを購入時と同額で5年後買い戻すという『5年後買い戻し商法』を展開するようになった。
これが後に詐欺行為として日本を震撼させた行為です。
この『5年後買い戻し商法』という商法がどのようなものかを説明すると、
お客さんに宝石を買ってもらうために一定期間後にその時点での販売価格(定価)で買い戻すという特約を付けて販売するというものでした。
この買い方を見ると、購入する側は買った宝石の価格が上がることが前提であるため
「なんでそんなに買う人がいたの?」と思ってしまいますが、これにはある理由がありました。
それは、一般的なものとは違いココ山岡が独自に「ダイヤモンド鑑定書」を作っており、売り上げよりも買い戻しが上回るようになっていったようです。
実際に3年で買い戻そうとした客には
「今売るとかなり値段が下がり損をすることになりますよ。5年目まで待つほうがいい」
といったことを話していたそう。
さらに、実は販売していたダイヤモンドは安いものを高く価値の高いもののように販売していたためかなり悪質なものでした。
その後、会社は多くの宝石を売りつけたのち自己破産申請をし、計画倒産した結果多くの買い戻し客を残したままお金だけを持ち去っていったため、多くの被害者を出しました。
後に裁判では被害者が10万人以上いたとされています。
なぜこんなにも多くの被害者がうまれたのか、その理由が販売のしかたにありました。
ココ山岡宝石詐欺事件の手口はデート商法!
ココ山岡では多くの宝石を売りつけるために、その販売方法・手口もマニュアルがあったということからかなりこだわっていました。
その名も「デート商法」というもの。
ターゲットは独身男性で、店前の改札前や1階のエスカレーター前などを通行人が通ると、女性の店員が男性に呼びかけ持ち掛けるというものでした。
このときに、より振り返ってもらい話を聞いてもらうために呼びかける言葉も、キャッチのような呼びかけではなく
「お客様、お客様」と大事な要件があるかのような声のかけ方をしていたみたいです。
それでも振り向かない人には、すいません!お客様!と何度も声をかけていたんだそう。
普通に道を歩いてたら突然うしろからお客様!なんて声をかけられたら、
「なんだ?なんかあったっけ?」と振り向いてしまいますよね。。
さらにそれがかわいい女性だったら多くの男性が声を聴いてしまうのもわかります。
なぜ若い男性が騙された?
被害者の多くは若い独身男性だったようですが、なぜ若い男性が騙されたのでしょうか?
その理由としては、
・テレビのスポンサーによるココ山岡の信頼度
・デート商法
・当時のダイヤモンドや指輪への価値観
といったものがあげられました。
・テレビのスポンサーによるココ山岡の信頼度
当時、【ココ山岡】は全国にチェーン展開をしており多くの店を出店していました。これだけでも信頼度はかなり高かったと思われます。
しかし、さらに拍車をかけるようにココ山岡は有名テレビ番組のスポンサーにもなり会社の信頼性をさらに高めていきました。
これにより客からの店への疑いがかなり減ったとされ、『5年後買い戻し商法』を使いダイヤモンドを購入する人が疑いもなく購入してしまったのでしょう。
・デート商法
先ほども書いた、デート商法という名前からもわかる通り、きれいな女性から声をかけられお店についていくとそのまま宝石を紹介され、買ってしまうというのも理由の大きな一つでしょう。
声をかける女性店員もかわいい・きれいな女性だったそうですが、腕をやらしく掴んだりお店の受付などの女性も美人な女性だったそうです。
そんな女性に
「将来、結婚した時の財産になりますよ」
「今のうちに購入しておいたほうがいいですよ。
5年後いらなくなったら、こちらに持ってきて頂ければ
買い取らせて頂きますので、お客様に一切損はありません」
といった巧みな営業トークをされた男性客はまんまと落とされるのも容易に想像できますね。
・当時のダイヤモンドや指輪への価値観
当時はまだ1970年~1980年ごろでした。
1970年代初めに婚約指輪を贈る日本人は半分でしたが、70年代後半から80年代かけて一気にダイヤモンドの婚約指輪がメジャーになりました。
「ダイヤモンドや婚約指輪などは給料の3ヶ月分」といった価値観のもので安くても100万円ほどでしょう。
やはり男性からすると、女性への大切な贈り物は少しでもかっこよく見せたいと思うのが当然でしょう。
運命の女性に贈るものは高いものをといった風潮を味方に、独身男性を狙って本当は価値の低い高級宝石や指輪を、さも価値のあるかのように売りつけ金を巻き上げていきました。
こういった理由から、若い男性が狙われそしてこの術中にはまってしまったのでしょう。
詐欺被害と主犯・会社社長の現在は?
ココ山岡は債務超過に陥り、1997年1月9日に自己破産を申し立て、翌日に破産宣告が下り、全店舗(98店舗)が閉鎖されました。
この際の負債総額は、約526億円だったそう。
この後、消費者の手元には、価値の低いダイヤモンドしか残らず、加えて人によっては多額のローンも残るという事態を引き起こしました
ココ山岡(デート商法)宝石詐欺事件の被害者はなんと10万人を超えています。
この詐欺事件を起こしたココ山岡の犯人主犯は、社長や副会長に関連会社の社長などのトップでした。
この3人が重い罰を受けていました。
最も重い罰だったのが、
元副会長の本間夏樹:懲役5年6か月
元社長の森下展男:懲役1年6か月
関連会社社長の原義邦:懲役3年実刑
被害者をだまし大切なお金を巻き上げ、さらに計画倒産したためにローンが残った人もいるというのに、主犯である社長たちが数年で刑務所から出てこれるというのはあまりにも短すぎると感じてしまいます。
すでにこの刑期は終えているため出所していることでしょう。
現在、犯人たちが何をしているかはわからなかったのですがこのような非道な事件を抑制するためにも刑事罰がもっと厳罰化されることを考えさせられる事件だなと感じました。